ホワイトニングの白さ、持続期間は？ホームとオフィスで比較

ホワイトニングで手に入れた歯の白さが、一体どのくらいの期間持続するのか、気になりますよね。実は、ホワイトニングの白さの持続期間は、選ぶホワイトニングの種類と、施術後のセルフケアによって大きく変わります。 最も効果が長く続くデュアルホワイトニングでは1年〜2年、歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは3ヶ月〜6ヶ月が目安です。この記事では、ホワイトニングの種類ごとの持続期間や費用、そして輝くような白い歯を1日でも長く保つための秘訣を、詳しく解説していきます。ご自身のライフスタイルに合った最適な方法を見つけるための参考にしてください。

ホワイトニングの白さ持続期間を種類別に比較【一覧表】

まずは、ホワイトニングの種類別に「白さの持続期間」「効果を実感するまでの期間」「費用相場」などを一覧表で比較してみましょう。ご自身がどのくらいの期間で、どの程度の白さを目指したいのかをイメージしながらご覧ください。

※セルフホワイトニングは、歯の内部を漂白する医療ホワイトニングとは異なり、表面の着色汚れを落とすことが目的です。そのため、持続期間というよりも、汚れの再付着までの期間と捉えるのが適切です。

オフィスホワイトニングの持続期間：3ヶ月～6ヶ月

歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行うオフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤と特殊な光を使用して一気に歯を白くする方法です。即効性が高い反面、歯の水分量が一時的に減少するため、色の再付着（色戻り）が比較的早く起こる傾向があります。個人差はありますが、効果の持続期間は約3ヶ月～6ヶ月が目安です。

ホームホワイトニングの持続期間：6ヶ月～1年

ご自宅で、歯科医院で作製した専用のマウスピースと低濃度の薬剤を使って行うのがホームホワイトニングです。時間をかけてじっくりと歯の内部に薬剤を浸透させるため、効果を実感するまでには約2週間以上かかりますが、白さが長持ちしやすいのが大きな特徴です。持続期間の目安は約6ヶ月～1年とされています。

デュアルホワイトニングの持続期間：1年～2年

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた方法です。オフィスホワイトニングで即座に歯を白くし、その後ホームホワイトニングを継続することで、歯の内部までしっかりと白さを定着させることができます。 その結果、ホワイトニング効果が最も高く、持続期間も約1年～2年と最も長くなります。

セルフホワイトニング（サロン・市販品）の効果と持続性

ホワイトニングサロンや市販の歯磨き粉などで行うセルフホワイトニングは、歯科医院のホワイトニングとは根本的に異なります。使用できる薬剤に制限があるため、歯の表面に付着した着色汚れを分解・除去することが主な目的です。歯そのものの色を内側から白くする「漂白」効果はありません。そのため、効果の持続期間は数日〜数週間程度で、飲食や喫煙など生活習慣によってすぐに汚れが再付着します。

オフィスホワイトニングの白さ持続期間と費用・特徴

「結婚式や面接など、大切なイベントまでに歯を白くしたい」という方に人気なのが、歯科医院で行うオフィスホワイトニングです。ここでは、その特徴や費用について詳しく見ていきましょう。

短期間で効果を実感できるが持続期間は短い

オフィスホワイトニング最大のメリットは、1回の施術でも効果を実感できる即効性の高さです。高濃度の過酸化水素や過酸化尿素を含んだ薬剤を歯に塗布し、特殊な光を照射して化学反応を促進させることで、短時間で歯を白くします。

しかし、急激に歯を白くする分、歯の表面構造が一時的に変化し、外部からの色素を取り込みやすい状態になります。そのため、ホームホワイトニングに比べて色戻りが早い傾向にあり、持続期間は3ヶ月～6ヶ月とされています。

オフィスホワイトニングの費用相場

オフィスホワイトニングは自由診療のため、クリニックによって料金設定が異なります。一般的な費用相場は、1回あたり10,000円～70,000円程度です。使用する薬剤や機器、施術本数（上下の歯すべてか、前歯だけかなど）によって価格は変動します。

オフィスホワイトニングのメリット・デメリット

ホームホワイトニングの白さ持続期間と費用・特徴

ご自身のペースでじっくりと歯を白くしたい方には、ホームホワイトニングがおすすめです。時間をかけることで、より自然で長持ちする白さを手に入れることができます。

効果は緩やかだが白さが長持ちしやすい

ホームホワイトニングは、歯科医院で歯型をとり作製したオーダーメイドのマウスピースに、低濃度のホワイトニングジェルを注入し、毎日数時間装着する方法です。低濃度の薬剤を長時間作用させることで、歯の内部（象牙質）までじっくりと漂白していきます。

効果が現れるまでには最低でも2週間ほどかかりますが、時間をかけて白くした歯は、後戻りしにくいのが特徴です。持続期間は6ヶ月～1年と、オフィスホワイトニングよりも長く白さを保つことができます。また、ゆっくりと白くなるため、透明感のある自然な仕上がりになる傾向があります。

ホームホワイトニングの費用相場

ホームホワイトニングの費用相場は、マウスピースの作製と薬剤を含めて15,000円～50,000円程度です。最初にマウスピースを作ってしまえば、その後は追加の薬剤を購入するだけで継続できます。追加ジェルの費用は、1週間分で2,000円～5,000円程度が目安です。

ホームホワイトニングのメリット・デメリット

デュアルホワイトニングの白さ持続期間と費用・特徴

「とにかく早く、そして長く、理想の白さを手に入れたい」という方に最適なのが、デュアルホワイトニングです。オフィスとホーム、両方の利点を組み合わせた究極のホワイトニング方法と言えるでしょう。

最も効果が高く白さの持続期間も最長

デュアルホワイトニングは、まず歯科医院でのオフィスホワイトニングで一気に歯を目標の白さまで引き上げます。その後、ご自宅でホームホワイトニングを継続することで、白さを歯の内部にまで浸透させ、安定・定着させます。

この二段構えのアプローチにより、短期間で高いホワイトニング効果を得られるだけでなく、その効果を長期間維持することが可能になります。持続期間は1年～2年と、他の方法と比べて圧倒的に長く、理想的な白さを最も長く楽しむことができます。

デュアルホワイトニングの費用相場

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うため、費用は最も高額になります。一般的な相場は50,000円～100,000円程度です。費用はかかりますが、その分得られる効果と持続期間は最も優れています。

デュアルホワイトニングのメリット・デメリット

ホワイトニングの白さが戻る原因は？【色戻りのメカニズム】

せっかくホワイトニングをしても、残念ながら永久にその白さが続くわけではありません。時間の経過とともに少しずつ元の色に戻っていく「色戻り（後戻り）」が起こります。なぜ色戻りは起きてしまうのでしょうか。その主な原因を理解することが、白さを長持ちさせる第一歩です。

原因1：着色しやすい飲食物（ポリフェノール・タンニン）

日常生活で口にする飲食物の中には、歯の着色（ステイン）の原因となる成分を多く含むものがあります。代表的なのは、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、醤油、ソースなどに含まれるポリフェノールやタンニンです。これらの色素が歯の表面に付着し、徐々に蓄積することで歯が黄ばんで見えてしまいます。

原因2：喫煙によるタバコのヤニ

タバコに含まれるタール（ヤニ）は、粘着性が非常に高く、歯の表面に強力に付着します。ヤニは黄褐色〜黒褐色のしつこい汚れとなり、通常の歯磨きではなかなか落とすことができません。喫煙習慣は、ホワイトニング後の色戻りを早める最大の要因の一つです。

原因3：歯の保護膜「ペリクル」への再着色

私たちの歯の表面は、「ペリクル」という唾液由来の薄いタンパク質の膜で覆われています。ペリクルは歯を酸から守る重要な役割を果たしていますが、粘着性があるため、飲食物の色素やタバコのヤニを吸着しやすい性質も持っています。ホワイトニング直後はこのペリクルが一時的に剥がれており、再生する過程で特に色素が付着しやすくなります。

原因4：加齢による歯の黄ばみ

年齢を重ねると、歯も変化していきます。歯の表面を覆う半透明のエナメル質が日々の食事や歯ぎしりなどで摩耗し、薄くなっていきます。すると、その内側にある元々黄色味を帯びた象牙質の色が透けて見えるようになり、歯全体が黄ばんで見えるのです。これはホワイトニングによる色戻りとは少し異なりますが、歯の色の変化の要因となります。

原因5：不適切なオーラルケア

毎日の歯磨きが不十分で、歯の表面に歯垢（プラーク）が残っていると、その上からステインが付着しやすくなります。研磨剤が多く含まれる歯磨き粉でゴシゴシと強く磨きすぎると、歯の表面に細かい傷がつき、その傷に汚れが入り込んで着色の原因となることもあります。

ホワイトニングの白さを長期間持続させる6つの秘訣

ホワイトニングの効果をできるだけ長く保つためには、施術後の過ごし方と日々のセルフケアが非常に重要です。ここでは、今日から実践できる6つの秘訣をご紹介します。

1. 施術後24時間は食事制限を徹底する

特にオフィスホワイトニングの施術直後は、歯の表面を保護しているペリクルが剥がれている状態です。歯は非常にデリケートで、外部からの色素を吸収しやすくなっています。施術後24時間（最低でも12時間）は、色の濃い飲食物を徹底して避けることが、白さを長持ちさせるための最初の重要なステップです。この期間は、水や牛乳、白米、パン、鶏肉、白身魚など、色の薄いものを選んで食事をしましょう。

2. 着色しやすい飲食物を避ける・摂取方法を工夫する

24時間が経過した後も、日常的に色の濃いものを摂取し続ければ、当然色戻りは早まります。白さを維持するためには、着色しやすい飲食物をなるべく控えるのが理想です。

ホワイトニング後に避けるべき飲食物リスト

色の濃い食べ物を摂取する際の対処法

とはいえ、これらの飲食物を完全に断つのは難しいでしょう。その場合は、以下のような工夫をすることで着色を最小限に抑えることができます。

• コーヒーや紅茶などはストローを使って飲む（歯の表面に直接触れるのを防ぐ）
• 色の濃いものを食べたら、すぐに水で口をゆすぐか歯を磨く
• 食事の前に牛乳を飲む（歯の表面をコーティングし、着色を防ぐ効果が期待できる）

3. ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する

毎日の歯磨きには、ホワイトニング効果を維持するための成分が配合された歯磨き粉を使用するのがおすすめです。ただし、研磨剤で歯を削って白く見せるタイプではなく、ステインを浮かせて除去する成分（ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコールなど）が配合されたものを選びましょう。強く磨きすぎず、優しく丁寧にブラッシングすることが大切です。

4. 喫煙を控える

前述の通り、タバコのヤニは歯の着色の大きな原因です。ホワイトニングで得た白い歯を長く保ちたいのであれば、禁煙するのが最も効果的です。どうしてもやめられない場合でも、本数を減らしたり、喫煙後にすぐ口をゆすいだりする習慣をつけましょう。

5. 定期的なタッチアップ（追加ホワイトニング）を行う

ホワイトニングの効果は永久ではありません。色が少し戻ってきたと感じたら、完全に元の色に戻る前に「タッチアップ」と呼ばれる追加のホワイトニングを行うのが非常に効果的です。ホームホワイトニングなら数日〜1週間程度、オフィスホワイトニングなら1回、タッチアップを行うことで、白さを蘇らせることができます。これにより、常に理想の白さをキープしやすくなります。

6. 歯科医院でのプロによるクリーニング（PMTC）を受ける

毎日の歯磨きだけでは落としきれない歯の表面の汚れやバイオフィルム（細菌の膜）を、3ヶ月～6ヶ月に1回程度、歯科医院で専門的に除去してもらう（PMTC）ことも、白さの維持に繋がります。PMTCによって歯の表面がツルツルになり、汚れが付きにくい状態を保つことができます。虫歯や歯周病予防にもなるため、一石二鳥です。

ホワイトニングの持続期間に関するよくある質問【Q&A】

ここでは、ホワイトニングの持続期間に関して、患者様からよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. ホワイトニングの効果は何年もつ？

A. 残念ながら、1回のホワイトニングで何年も効果が持続することはありません。最も持続期間が長いデュアルホワイトニングでも、効果の目安は1年～2年です。その後は、定期的なタッチアップやメンテナンスを行うことで、白さを維持していく必要があります。

Q2. ホワイトニング後、何ヶ月で色が戻りますか？

A. 色戻りのスピードは、ホワイトニングの種類や個人の生活習慣（飲食、喫煙など）によって大きく異なります。目安としては、オフィスホワイトニングで3ヶ月〜、ホームホワイトニングで6ヶ月〜くらいから徐々に色戻りを感じ始める方が多いです。

Q3. 1回のホワイトニングで白さはどのくらい持続しますか？

A. 1回の施術で効果が期待できるのはオフィスホワイトニングですが、その持続期間は3ヶ月～6ヶ月が目安です。ホームホワイトニングやデュアルホワイトニングは、複数回の施術や継続的なケアを前提としており、1回で完了するものではありません。

Q4. 白さを維持するためのメンテナンス頻度は？

A. 理想的なメンテナンス頻度は、3ヶ月～6ヶ月に1回の歯科医院でのプロフェッショナルクリーニング（PMTC）と、6ヶ月～1年に1回程度のタッチアップ（追加ホワイトニング）です。ご自身の歯の色が気になり始めたタイミングで、歯科医師に相談するのが良いでしょう。

Q5. ホワイトニングはしない方がいい場合はありますか？

A. 以下に該当する方は、ホワイトニングができない、あるいは慎重に行う必要があります。

• 妊娠中・授乳中の方
• 無カタラーゼ症の方
• 重度の知覚過敏がある方
• 虫歯や歯周病がある方（治療を優先します）
• エナメル質形成不全症の方
• 詰め物や被せ物が多い方（人工歯は白くなりません）

必ず施術前に歯科医師による診断を受けるようにしてください。

Q6. 神経のない歯のホワイトニング（ウォーキングブリーチ）の持続期間は？

A. 虫歯や外傷で神経を失った歯は、時間とともに黒ずんでくることがあります。このような歯を白くするには、歯の内部に薬剤を入れて白くする「ウォーキングブリーチ」という特殊な方法が用いられます。ウォーキングブリーチの持続期間は個人差が大きいですが、一般的に数年間は効果が持続すると言われています。しかし、これも徐々に後戻りするため、再治療が必要になる場合があります。

まとめ：ホワイトニングの白さを持続させるには種類選びとアフターケアが重要

この記事では、ホワイトニングの白さの持続期間について、種類別の比較から長持ちさせる秘訣まで詳しく解説しました。

• ホワイトニングの持続期間は、オフィス（3〜6ヶ月）、ホーム（6ヶ月〜1年）、デュアル（1〜2年）と種類によって異なる。
• 最も効果が高く長持ちするのは、オフィスとホームを組み合わせた「デュアルホワイトニング」。
• 白さが戻る主な原因は、色の濃い飲食物、喫煙、加齢など。
• 白さを長持ちさせるには、「施術後の食事制限」「着色しやすいものを避ける」「ホワイトニング用歯磨き粉の使用」「禁煙」「定期的なタッチアップ」「プロのクリーニング」が重要。

ホワイトニングは、一度行えば永遠に白さが続くわけではありません。しかし、ご自身のライフスタイルに合ったホワイトニング方法を選び、正しいアフターケアを実践することで、その輝きを最大限に長く保つことは可能です。

どのホワイトニング方法が自分に合っているのか、どのくらいの白さを目指せるのか、まずは信頼できる歯科医院でカウンセリングを受け、専門家のアドバイスを聞いてみることから始めましょう。

免責事項:
本記事は、ホワイトニングに関する一般的な情報を提供するものであり、個々の症状や状態に対する医学的なアドバイスに代わるものではありません。ホワイトニングを検討される際は、必ず歯科医師に相談し、適切な診断と指導を受けてください。治療の効果や持続期間には個人差があります。