【簡単】ホームホワイトニングのやり方｜自宅で歯を白くする7ステップ

自宅で手軽に歯を白くできると人気のホームホワイトニング。しかし、「本当に白くなるの？」「やり方が難そう…」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。ホームホワイトニングは、歯科医師の指導のもと、正しいやり方で実践すれば、安全かつ効果的に理想の白い歯を目指せる方法です。

この記事では、歯科医院での準備から自宅での具体的なケア方法、効果を最大化するコツまで、ホームホワイトニングのやり方を7つのステップで徹底解説します。
費用や注意点も詳しくご紹介しますので、これから始めたい方はぜひ参考にしてください。

ホームホワイトニングとは？オフィスホワイトニングとの違いを解説

ホームホワイトニングを始める前に、まずはその基本的な仕組みと、歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」との違いを理解しておきましょう。自分に合った方法を選ぶことが、理想の白さを手に入れるための第一歩です。

自宅でじっくり歯を白くするホームホワイトニングの基本

ホームホワイトニングとは、歯科医院で自分専用のマウスピースを作成し、処方されたホワイトニングジェルを使って自宅で行うホワイトニング方法です。

低濃度の薬剤（過酸化尿素が主成分）をマウスピースに入れ、毎日一定時間装着することで、歯の内部にある色素を分解し、徐々に歯を白くしていきます。効果が出るまでに時間はかかりますが、色の後戻りがしにくく、透明感のある自然な白さに仕上がるのが大きな特徴です。自分のペースで、目標の白さになるまで続けられる手軽さも魅力の一つです。

オフィスホワイトニングとの主な違いを比較

歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」は、高濃度の薬剤を歯に塗り、特殊な光を照射して歯を白くする方法です。両者の違いを理解し、自分に合った方法を選びましょう。

手軽さと持続性を重視するならホームホワイトニング、即効性を求めるならオフィスホワイトニングがおすすめです。

デュアルホワイトニングという選択肢も

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。

オフィスホワイトニングで一気に歯を白くし、その後ホームホワイトニングで白さを維持・向上させていきます。それぞれのメリットを組み合わせることで、最も短期間で高いホワイトニング効果を得られ、白さも長持ちします。費用は高くなりますが、結婚式などの大切なイベントを控えている方や、とにかく理想の白さを追求したい方に最適な方法です。

ホームホワイトニングのやり方｜歯科医院での準備から自宅ケアまでの7ステップ

ここからは、ホームホワイトニングの具体的なやり方を、歯科医院での準備から自宅での実践まで7つのステップに分けて詳しく解説します。正しい手順を守ることが、安全で効果的なホワイトニングにつながります。

ステップ1：歯科医院でのカウンセリングと口腔内診査

まずは歯科医院へ行き、ホワイトニングに関するカウンセリングを受けます。ここでは、ホワイトニングの方法、効果、期間、費用、リスクなどについて詳しい説明があります。

同時に、虫歯や歯周病がないか、詰め物・被せ物の状態などをチェックする口腔内診査も行われます。虫歯や重度の歯周病がある場合、ホワイトニングの薬剤が刺激となり痛みや症状の悪化を招く可能性があるため、ホワイトニング前に治療を優先するのが一般的です。

ステップ2：口腔内のクリーニング（PMTC）

ホワイトニングの効果を最大限に引き出すため、歯の表面に付着した歯石や着色汚れ（ステイン）を専門の機械で除去するクリーニング（PMTC）を行います。

歯の表面がきれいな状態だと、ホワイトニングジェルが均一に浸透しやすくなり、色ムラを防ぐことができます。ホワイトニングを始める前の非常に重要なステップです。

ステップ3：現在の歯の色の確認（シェードガイド）

ホワイトニングを始める前の歯の色を、「シェードガイド」と呼ばれる歯の色見本を使って記録します。

術前の色を客観的に把握することで、ホワイトニング後の色の変化を正確に確認でき、モチベーション維持にもつながります。通常は写真も撮影して記録を残します。

ステップ4：専用マウスピースの歯型取り

あなたの歯並びにぴったり合った、オーダーメイドのマウスピースを作るために歯型を取ります。

既製品とは異なり、歯に完全にフィットするため、薬剤が唾液で流れたり、歯茎に漏れ出したりするのを防ぎます。これにより、ホワイトニング効果を高め、歯茎への刺激を最小限に抑えることができます。マウスピースの完成には通常1週間程度かかります。

ステップ5：マウスピースとホワイトニングジェルの受け取り・使用説明

完成したマウスピースと、処方されたホワイトニングジェルを受け取ります。この際、歯科医師や歯科衛生士から、ジェルの注入量、マウスピースの装着時間、お手入れ方法など、具体的なやり方について詳しい説明を受けます。

わからないことや不安な点があれば、この時にすべて質問して解消しておきましょう。

ステップ6：自宅でのホワイトニング実践方法

いよいよ自宅でのホワイトニング開始です。以下の手順に従って、正しく行いましょう。

6-1. 歯磨きで歯の表面の汚れを丁寧に落とす

マウスピースを装着する前に、まずは丁寧に歯磨きをします。歯の表面に汚れが残っていると、ジェルの浸透を妨げ、色ムラの原因になります。歯間ブラシやフロスも使い、歯と歯の間の汚れもしっかり落としましょう。

6-2. マウスピースにジェルを適量注入する

ホワイトニングジェルをマウスピースに注入します。ここでのポイントは量を入れすぎないこと。白くしたい歯の唇側（外側）に、米粒大の半分～1粒程度のジェルを1歯ずつ置いていきます。量が多すぎると、装着時にはみ出して歯茎を痛める原因になります。

6-3. マウスピースを歯に正しく装着する

ジェルを入れたマウスピースを、鏡を見ながら歯にゆっくりと装着します。しっかりとフィットしているかを確認してください。もしジェルが歯茎にはみ出してしまった場合は、ティッシュや綿棒ですぐに拭き取りましょう。そのままにしておくと、歯茎が炎症を起こすことがあります。

6-4. 指示された装着時間（30分～2時間程度）を守る

歯科医師から指示された装着時間を必ず守ってください。一般的なホームホワイトニングジェル（過酸化尿素10%など）の場合、装着時間は1日1回、2時間程度が目安です。自己判断で装着時間を長くしても効果が高まるわけではなく、むしろ知覚過敏のリスクを高めるだけなので絶対にやめましょう。

6-5. マウスピースを外し、歯とトレーを清掃・保管する

指定の時間が経過したら、マウスピースを外します。まずはお口をよくゆすぎ、歯の表面に残ったジェルを歯ブラシで優しく洗い流します。このとき、歯磨き粉はつけなくても構いません。

マウスピースも同様に、指で優しくこすりながら流水で洗浄します。熱いお湯は変形の原因になるため、必ず水かぬるま湯を使用してください。洗浄後は、ティッシュなどで水分を拭き取り、清潔な専用ケースに入れて保管します。

ステップ7：歯科医院での経過観察と追加ジェルの購入

通常、ホームホワイトニングは2週間を1クールとして行います。期間が終了したら、歯科医院で歯の色の変化をチェックしてもらいます。

目標の白さに達していない場合は、追加でジェルを購入し、ホワイトニングを継続します。また、使用中に知覚過敏などの問題が起きた場合も、すぐに歯科医師に相談しましょう。

ホームホワイトニングの効果を最大化させる5つのポイント

せっかくホームホワイトニングを行うなら、その効果を最大限に引き出したいものです。ここでは、白さをより早く、確実に手に入れるための5つの重要なポイントをご紹介します。

ホワイトニングジェルの量を守る（多すぎは逆効果）

「ジェルをたくさん使えば早く白くなるかも」と考えてしまうかもしれませんが、これは大きな間違いです。ジェルの量を増やしてもホワイトニング効果は変わりません。

むしろ、マウスピースから溢れ出たジェルが歯茎に付着し、炎症や痛みを引き起こす原因になります。また、知覚過敏のリスクも高まります。歯科医師に指示された「米粒大」という適量を必ず守りましょう。

歯科医師に指示された装着時間を必ず守る

ジェルの量と同様に、装着時間も自己判断で延長してはいけません。長時間装着しすぎると、歯への負担が大きくなり、強い知覚過敏（歯がしみる症状）を引き起こす可能性があります。

ジェルの種類によって最適な作用時間は異なります。必ず指示された時間を守り、安全にホワイトニングを進めましょう。

ホワイトニング期間中の食事制限（コーヒー・カレーなど）

ホワイトニング期間中の歯は、表面を覆う「ペリクル」という保護膜が一時的に剥がれているため、非常に着色しやすい状態です。この期間中に色の濃い飲食物を摂取すると、効果が半減するどころか、かえって歯が黄ばんでしまうこともあります。

ホワイトニング期間中および終了後24時間は、以下の飲食物を避けるように心がけましょう。

• 色の濃い飲み物: コーヒー、紅茶、赤ワイン、コーラ、ぶどうジュースなど
• 色の濃い食べ物: カレー、ミートソース、醤油、ソース、ケチャップ、キムチ、チョコレートなど
• 酸性の食品: 柑橘系の果物・飲み物、炭酸飲料、お酢など（歯の表面を溶かしやすくするため）
• その他: イソジンなどの色の濃いうがい薬

期間中は禁煙を心がける

タバコに含まれるタール（ヤニ）は、歯の着色の最大の原因の一つです。ホワイトニング期間中に喫煙を続けると、効果が著しく低下してしまいます。

ホワイトニングで美しい白い歯を手に入れる絶好の機会と捉え、期間中だけでも禁煙、あるいは節煙を強くおすすめします。

定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

ホワイトニング期間中だけでなく、終了後も定期的に歯科医院でクリーニング（PMTC）を受けることで、歯の表面に付着した新たな汚れを除去し、ホワイトニングで得た白さを長持ちさせることができます。

また、虫歯や歯周病の早期発見にもつながり、お口全体の健康を維持するためにも非常に重要です。3ヶ月～半年に一度のペースで受診するのが理想的です。

ホームホワイトニングの効果｜実感までの期間と白さの持続性

ホームホワイトニングを始めるにあたり、「いつから白くなるのか」「どのくらい白さが続くのか」は最も気になる点でしょう。ここでは、効果を実感できるまでの期間や持続性について解説します。

効果を実感できるまでの期間は？何日目から白くなるのか

ホームホワイトニングは、低濃度の薬剤でじっくりと作用させるため、効果の現れ方は緩やかです。

個人差はありますが、多くの方が開始から約2週間で「歯が明るくなった」と感じ始めます。毎日継続することで、徐々に白さが増していくのを実感できるでしょう。即効性はありませんが、焦らずコツコツと続けることが大切です。

どのくらいの白さを目指せるのか

元の歯の色や歯質によって目指せる白さには個人差がありますが、一般的にはシェードガイド（歯の色見本）で2～4段階ほど白くなると言われています。

オフィスホワイトニングのような真っ白な陶器色ではなく、あくまでご自身の歯が持つ本来の透明感を活かした、自然で健康的な白さを目指すのがホームホワイトニングの特徴です。

白さの持続期間と色戻りを防ぐメンテナンス方法

ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングに比べて色の後戻りがしにくく、白さが長持ちするのが大きなメリットです。適切なケアを続ければ、効果は約1年～2年持続すると言われています。

白さを維持するためには、以下のメンテナンスが効果的です。

• 日常のケア: 着色しやすい飲食物を避ける、食後は早めに歯を磨く、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する。
• 定期的なクリーニング: 3ヶ月～半年に一度、歯科医院でPMTCを受ける。
• タッチアップ: 色の後戻りが気になってきたら、数日間だけ再度ホームホワイトニングを行う「タッチアップ」をすることで、簡単に白さを取り戻せます。

ホームホワイトニングの費用相場と内訳

ホームホワイトニングは、虫歯治療などとは異なり審美目的の治療となるため、保険適用外の自由診療となります。ここでは、費用の相場やその内訳について解説します。

費用総額の目安は2万円～5万円

歯科医院によって料金設定は異なりますが、ホームホワイトニングにかかる費用の総額は、上下の歯で20,000円～50,000円程度が相場です。

カウンセリング料や診察料が別途必要な場合もあるため、始める前に総額でいくらかかるのかを必ず確認しましょう。

費用の内訳（マウスピース・ジェルなど）

費用の主な内訳は以下の通りです。

追加ジェルの費用相場と入手方法

2週間分のジェルを使い切っても目標の白さに達しない場合や、後日タッチアップを行いたい場合は、ホワイトニングジェルを追加で購入する必要があります。

追加ジェルの費用は、1本あたり1,500円～3,000円程度が相場です。ジェルは医薬品のため、必ずマウスピースを作製した歯科医院で購入してください。インターネットなどで販売されている海外製のジェルは、成分や安全性が不明で非常に危険なため、絶対に使用しないようにしましょう。

ホームホワイトニングの注意点と副作用

ホームホワイトニングは安全性の高い方法ですが、いくつかの注意点や副作用の可能性があります。事前に正しく理解し、トラブルが起きた際も冷静に対処できるようにしましょう。

知覚過敏（歯がしみる）の症状と対処法

最も起こりやすい副作用が知覚過敏です。ホワイトニング剤が歯の神経に一時的な刺激を与えることで、冷たいものや風が歯にしみるように感じることがあります。

通常は一時的な症状で、ホワイトニングを中断すれば数日で治まります。症状が出た場合は、以下の対処法を試してみてください。

• 装着時間を短くする（例：2時間→1時間）
• 1日おきに行う
• 知覚過敏抑制効果のある歯磨き粉を使用する
• 症状が強い場合は一時中断し、歯科医師に相談する

歯茎への刺激・痛みが出た場合の対応

ジェルの量が多すぎたり、マウスピースが合っていなかったりすると、ジェルが歯茎に漏れ出してヒリヒリとした痛みや炎症を引き起こすことがあります。

装着時にジェルがはみ出したら必ず拭き取ること、そして適量を守ることが重要です。痛みが続く場合は、マウスピースの調整が必要な可能性もあるため、歯科医院に連絡しましょう。

ホワイトスポット（白斑）ができる可能性

歯の表面に、白い斑点や帯状の模様（ホワイトスポット）が現れることがあります。これは、歯の石灰化が不均一な部分が、ホワイトニングによって強調されて目立ってしまう現象です。

多くの場合、ホワイトニングを続けていくうちに、周りの歯も白くなることで徐々に目立たなくなります。気になる場合は、自己判断で中断せず、歯科医師に相談してください。

ホームホワイトニングができない人・歯の状態

安全上の理由から、以下に該当する方はホームホワイトニングを受けられない場合があります。

• 妊娠中・授乳中の方
• 無カタラーゼ症の方（薬剤を分解できず危険）
• 重度の歯周病や知覚過敏がある方
• 治療していない大きな虫歯がある方
• エナメル質形成不全症、象牙質形成不全症の方
• 人工歯（詰め物・被せ物）が多い方（人工歯は白くなりません）
• 未成年の方（歯が未成熟なため）

ホームホワイトニングのやり方に関するよくある質問（Q&A）

最後に、ホームホワイトニングのやり方に関して、患者様からよくいただく質問とその回答をまとめました。

1日何時間つければいいですか？

使用するジェルの種類や濃度によって異なりますが、一般的には1日1回、2時間程度が目安です。最近では、より高濃度のジェルを使用し、30分～1時間程度の短時間で済むタイプもあります。必ず歯科医師から指示された装着時間を守ってください。

装着したまま寝ても大丈夫ですか？

就寝中の装着を推奨する「ナイトタイプ」のジェルもありますが、基本的には自己判断で装着したまま寝るのは避けるべきです。就寝中は唾液の分泌が減るため、薬剤がお口の中に長時間とどまり、知覚過敏や歯茎へのダメージのリスクが高まります。必ず歯科医師の指示に従いましょう。

ホワイトニング後の食事は何時間後から可能ですか？

マウスピースを外した直後は、歯が着色しやすい非常にデリケートな状態です。最低でも1～2時間は飲食を控え、その後も24時間は色の濃い飲食物を避けるのが理想です。飲み物は、水やお茶（麦茶など）にしましょう。

ジェルの保管方法で気をつけることは？

ホワイトニングジェルは、温度変化に弱い薬剤です。品質を保つため、直射日光や高温多湿を避け、冷蔵庫で保管するのが一般的です。ただし、製品によっては常温保管のものもありますので、処方された際の指示に従ってください。

Polanight（ポーラナイト）などジェルの種類による使い方の違いは？

歯科医院で処方されるジェルには、GC社の「ティオン ホーム プラチナ」やウルトラデント社の「オパールエッセンス」、SDI社の「ポーラナイト」など様々な種類があります。主成分である過酸化尿素の濃度が異なり、それによって装着時間が変わります。例えば、10%濃度のものなら2時間、22%なら30分～1時間など、濃度が高いほど装着時間は短くなります。必ずご自身が処方されたジェルの使用方法を守ってください。

市販のセルフホワイトニング製品との違いは何ですか？

最大の違いは、歯を内側から白くする「過酸化物」が含まれているかどうかです。歯科医院で処方されるジェルは、過酸化物を含む医薬品であり、歯を漂白する効果があります。一方、ドラッグストアなどで市販されているホワイトニング歯磨き粉やセルフホワイトニングサロンのジェルは、法律上過酸化物を使用できず、歯の表面の汚れを落とすことしかできません。本格的な白さを求めるなら、歯科医院でのホームホワイトニングが必要です。

まとめ：正しいやり方を理解し、理想の白い歯を目指しましょう

ホームホワイトニングは、歯科医師の適切な指導のもと、正しいやり方で継続することで、安全かつ効果的に歯を白くすることができる優れた方法です。

この記事でご紹介した7つのステップと5つのポイントを実践すれば、きっとあなたも透明感のある美しい白い歯を手に入れることができるでしょう。重要なのは、自己判断で行わず、必ず歯科医師の診察と指導を受けることです。

まずは、お近くの歯科医院でカウンセリングを受け、あなたの理想の白さへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

【免責事項】
本記事は、ホームホワイトニングに関する一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を代替するものではありません。ホワイトニングを検討される際は、必ず歯科医師に相談し、ご自身の口腔内の状態に合った適切な診断と指導を受けてください。記事内の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、当方は一切の責任を負いかねます。